他人のささいな言葉で傷つく前に。上手に言葉を受け取る3つのステップ

多くの人にとって、他人との関わりは避ることができません。
そんな毎日の中で、時には心もとない一言で傷つくこともあるでしょう。
もしかしたら、その言葉がずっと頭に残り、ネガティブな気持ちが数日から数週間にわたって続いてしまう人もいるかも。

主人公のかなみも、ちょっと憂鬱な気分を抱えたまま帰宅したようです。
いつものごとく、同居アルパカのアルが少し心配そうににしています。
ちょっと様子をみてみましょう。

目次

オープニング(金曜日 21時20分)

かなみ

アル君、ただいま〜。

アル君

おかえり、頼んでた出前はもう届いているよ。

かなみ

ありがと〜。
今日は手作り無理だから助かる~~。

アル君

しょんぼりしてるけど、なんかあったの?

かなみ

うん、今日仕事仲間からフィードバックを受けたんだけど、ちょっと言葉がキツくてさ。
もちろん仕事だし、わたしが悪かったところもあるんだけど、頭の中でぐるぐるしちゃって。

アル君

それは大変だったね。

かなみ

・・・。

アル君

どんよりしている。人間は本当にしょうがない生き物だなぁ。

アル君

もらった言葉に対して、真摯に向き合うのは大切だけど、
実は言葉ってそのまま受け取ったらとても危ないこともあるんだよ。

かなみ

危ないこと?

アル君

そうさ。だから僕はもらった言葉全部をそのまま受け取らない。
ちゃんと吟味してから言葉を受け取っているよ。

かなみ

言葉を吟味する?難しそう・・。

アル君

そんことないよ。
よし、じゃあご飯を食べながら話そうか!

言葉を吟味して受け取るとはどういうことでしょうか。
アルがかなみに向けておもしろい考え方を伝えてくれるようです!

仕事でもプライベートでも、赤の他人でも身内であっても。
言葉で傷つくときはありますね。

しかし、言葉を上手に受け取ることで、必要以上に考え過ぎたり傷ついたりすることを防ぐことも可能です。
ぜひ、かなみと一緒にお話を聞いていってくださいね
夕ご飯での食べながら

コミュニケーションは受け取り手の姿勢も大切

人間関係がうまくいかず、心がもやもやする・・・。
そんな経験があなたにもあるのではないでしょうか。
そして、原因の多くがコミュニケーションによる悩み。

できるだけ相手に伝わるように、相手のことを想っての努力は大切ですが、なかなか上手に伝わらないこともよくありますね。
どれだけ長い時間一緒にいる間柄でも、言葉で相手を傷つけてしまうことはあります。
それだけ、伝える側のコミュニケーションは難しい。

かなみ

そうそう!相手のことを想って言っても、ぜんぜん違う受け取り方をされるから、もっと気をつけないと!って思うもん。

アル君

仲が良くても、礼儀は忘れちゃいけないね。

しかし、相手のことを想うのは伝える側だけじゃなく、受け取り側にとっても同じこと。
中には、受け取り手が捉え方を間違えてしまい、伝える側が気づかぬところで傷ついている・・ということもあります。

かなみ

たしかに!!
どうしてこんなトゲトゲした言い方になるんだろ?って悲しくなったり、私の考えすぎなのかな〜?って考えすぎちゃうこともある。
でも、意外と相手はへっちゃらだったりするんだよね。

アル君

だからこそ、受け取り側も上手に言葉を受け取ることが大切なんだよ。
自分を守るためにもね。

人とコミュニケーションをとる上で、必要以上に傷ついたり、考え込んだりしないためにも、言葉の受け取り方はとても大切です。

言葉を上手に受け取る方法

伝える側も言葉に気をつける必要がありますが、受け取り側も上手に受け取った方がより良いことは間違いありません。
しかし、受け取り方といっても感じ方は人それぞれ。
そこで、言葉を上手に受け取る考え方をお伝えします。

アル君

分かりやすいように、
言葉を「食材」、受け取り方を「調理方法」として例えていくよ。

言葉は料理と同じ!材料をしっかり処理すること

弱虫メンタルさんは、一人一人の言葉を真摯に受け止めて考える特徴があります。
しかし、言葉の中には「受け止めない」選択が必要なものも少なくありません。

料理と同じで、食べられないものを食べると消化不良を起こして具合が悪くなってしまうのです。
逆に、しっかりと処理・調理することで美味しく食べて、栄養にかえることも可能。

3つのステップに沿って、言葉を上手に受け取っていきましょう!

STEP1:言葉を処理する(食べられる言葉、食べられない言葉を分ける)

材料には、食べれる部分と食べられない部分がありますね。
例えば、魚の骨などは食べてものどを詰まらせて大変なことになりますので、基本的に食べることはありません(小骨くらいですね)

同じように、言葉も食べられるものと、食べられない(食べると体に悪い影響を与える)ものがあります。
食べられないものは、どれだけ調理しても消化が難しく栄養にもなりません。

つまり、最初から食べない(受け取らない)ことが一番なのです。

かなみ

頑張って聞ことしてたけど、全ての言葉をそのまま受け入れる必要はないんだね。

アル君

うん。受け入れられないと判断することもとても大事なのさ。

かなみ

ちなみに、食べられない言葉ってどんなものがあるんだろ?

アル君

感じ方は人それぞれだけど、例えばこんなのがあるよ!

食べられない言葉たち

下記のような言葉は、食べずに処理して、そのままゴミ箱に捨ててしまいましょう。

  • 人格を否定するような言葉
  • あきらかに悪意のある言葉
  • 人を陥れて、自分の優位性を示そうとする言葉

などなど。

ただただ相手が傷つくことを伝えて優越感に浸りたいという人も残念ながらいます。
意識して行っている人もいますし、無意識で行っている人も。

でも、そんな「本来は食べることができない言葉」たちを無理やり食べる必要はありません。
「なんだか嫌だな」と感じたら、受け取らずに不要なものと処理して、ポイとしてしましょう!

食べられない言葉を、間違えて食べてしまった場合は?

一度受け取ってしまうと食べられない言葉たちは頭の中に居座って、ぐるぐるしてしまいまいますね。
(消化不良でお腹が痛くなるのと同じです。)

そんな時は、次のような方法で解決することがオススメです!
それは、紙にその言葉たちを書いて、その上に大きくバツ印を書く。(言葉の受け入れを拒否する)
そして、その紙を捨てるだけです!

不要なものは紙に書いて、便のように出してスッキリするイメージですね

かなみ

え、そんな方法で本当にスッキリするの!?
がっつり飲んだ後の胃もたれくらい、ガンコだよ?

アル君

バツをつけるのは僕のやり方だけど、紙に書いて捨てるのは「ネガティブ・ダストビン」と言って、スペインのオートノマ大学の研究論文で記されている、ちゃんとした方法なんだよ。

かなみ

よし、今度やってみよ〜!

STEP2:そのまま食べるとお腹を壊す言葉もある!きちんと調理♫

食べることができる食材の中でも、
炒めたり、アク抜きしたりなど、調理しないと美味しく食べることができない料理もたくさんありますね。
また、普段ならも食べることができるご飯も、体調によっては口にすることができない時もあるでしょう。
例えば、元気なときは焼肉とラーメンを食べることができますが、体調不良のときはお粥が精一杯・・など。
言葉もまったく同じです。

なので、言葉を受け取るときは、調理すべきものなのか?いまの体調にあるものなのか?などをしっかりと吟味しましょう。

アル君

例えば、僕の場合はこんな感じで吟味するよ!

相手の言葉に違和感を感じた、ネガティブな気持ちになったときの調理方法

調理方法:寝かせてから食べる

自分の心の状態や体調が悪くてどうしてもネガティブな捉え方になっていないか?
 →体調が回復してからあらためて、その言葉を考えてみる。

調理方法:寝かせてから食べる(どちらかというと、自分が寝ているけど笑)

調理方法:火を通して食べる

価値観によるものか?
 →「普通は◯◯だ」「◯◯だから××なのは当たり前」という言葉は、それぞれの価値観によるものです。
  当てはまらない自分がいても、問題ありません。

調理方法:火を通して食べる(「私は違うけど、そういう人もいんだな!お勉強になりました」という火は最強)

調理方法:お湯を通してアクを抜く

自分なりにマイルドな変換ができないか?
 →言葉は人によって表現方法が全く変わってきます。
  自分ではキツイなと感じた言葉でも、意外と別の人はそんな風に思っていなかったり。
  自分にとって少し刺激の強い言葉も栄養になるときも多いのです。
  せっかく栄養があるなら、食べやすいようにマイルドに変換してあげましょう。
 
 調理方法:少しクセが強いものは、お湯を通してアクを抜く
 (※注意※ どうしてもきついと感じる時は、正直に相手に伝えたり、関わりを断つ(食べない)ことも選択にいれましょう)

STEP3:自分なりに味付けをして、美味しくいただく

最後に、自分なりに味付けをして、美味しくいただく方法です。

言葉の中には、
「言っていることが正しく、納得もいく。でも、どうしても受け入れられない!」という時もあります。
少し辛いときに言われた言葉だったり、
日常ではよくある些細な言葉だったり、
思いがけないところから飛んでくる言葉など。

そんなときは、美味しく食べられるように味付けをしましょう。
味付けのポイントは、「言ってもらってよかった!ありがとう!」です。

かなみ

そんなことで、ちゃんと受けれることができるのかな?

アル君

ちゃんと受け取れるさ!
たとえば、こんな場合があるよ。

彼氏から「最近太ったんじゃない?」と言葉をもらった

とらえ方によってはとても悲しいし、
ちょっとはオブラートに包んでよ!と思うかもしれませんね。

しかし、この言葉を美味しく食べれるようにするために味付けしてみましょう。

例えばこの言葉をきっかけに、
「そういえば、最近運動もサボってたし、カロリーが高いものばかり食べていたな・・。」と気づき、食生活や運動習慣を見直したとします。



その結果、体重は少し時間がかかるかもしれませんが、
お肌がよくなって友達にすごく褒められるかもしれませんし、健康的な生活のおかげでメンタルが向上してお仕事やプライベートなどをもっと楽しむことができるかもしれません。

だとしたら、彼氏のちょっとむっとする言葉も、「言ってもらってよかった、ありがとう!」なのです。

かなみ

実は、私もアルくんに厳しいこと言われた時、しょぼんってしちゃってたんだ。

アル君

まぁ、知ってたし、わざとだけど。

かなみ

鬼アルパカやん・・。
でも、考えてみるとやっぱり私のためになっているんだよね。
いつもありがとう!

アル君

別に。かなみが良くなる方が、ぼくも嬉しいからね。

かなみ

あ、あるくん!!(抱

アル君

じゃま

他に、味付けはこんなこともできます。

例えば、少し残念な気持ちになる言葉をもらって、
「自分はこんな想いを他の人にさせたくない!この言葉は使わない!」と思ったとします。
そうすると、人の振り見て我が振り直せで、「大切な人を傷つける言葉を防げた!」と考えることができ、
「言ってもらってよかった、ありがとう!」と受け取ることができますね。

「食べられるものか」「調理すべきものか」も同時に行うことは必要ですが、
味付けをおこなうことで、驚くほど美味しく栄養になる言葉もたくさんあります。

ぜひ、みなさんも自分にあう味付けをおこなってみてくださいね。

エピローグ(ささいな言葉で傷つかないよう、上手に言葉を受け取る3つのステップ)

今回は、ささいな言葉で傷つかないよう、上手に言葉を受け取る3つのステップついてお話しました。
また、それにはいくつかポイントがあったのでおさらいしましょう!

言葉は、受け入れなくて良い言葉もある
言葉の使い方は、人によって、自分の体調によってかわるから考慮すること
納得いくけどどうしても受け取れない時は、「言ってもらってよかった、ありがとう」で受け取る。
 無理はしない。合わない言葉を使う人からは離れること

言葉に敏感で傷ついてしまう人は、一つ一つの言葉に真摯に向き合おうする人がとても多い印象です。

私自身、伝える時も受け取る時も、言葉には敏感になってしまうので気持ちはとてもわかります。
しかし、全てをそのまま受け止めなくてOK。

受け止められない言葉があるのは当然です。
まずは、その前提をしっかりとインストールしてみてください。

そして、次のステップとして、今回ご紹介した方法を使うとより言葉を柔軟に受け止めることができるようになります。

完璧なコミュニケーションを求める必要はありません。
ときには、傷つくこともありますし、勘違いして受け取ってしまうこともあります。
大切なことは、
ちょっと受け取り方を間違えたな・・と思うたびに、
「自分にとって、受け入れるべき言葉だったかな?」
「受け入れるなら、どういうふうに捉えたら良いかな?」
「相手はどう思って、その言葉を使ったのかな?別の考え方はできないかな?」など、
一つずつ吟味して、自分のものにしていきましょう。

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